【前編】★「住設・建材」業界のオウンドメディア企画設計の実際 【ネクストライク195号】

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広告のような媒体は顕在層には効果的ですが、潜在層は苦手とされています。潜在層が広告を見たとしても、商品・サービスを認知したばかりで、すぐに購買にはつながりにくいためです。

オウンドメディアは、ユーザーとの接点が広告や営業ではなく、Webコンテンツによって、売り込まずして売り上げをつくる特長を持ち、BtoB、BtoBtoC業界である「住設・建材」業界でも、潜在ユーザーの獲得が、特に、期待されています。

潜在ユーザーを集客し、見込み客を増やす施策として有効な手法と考えられますが、しかし、実際、取り組んでみると、うまくいかなく、開店休業中のサイトを見ることも数多くあるようです。

「専門的なブログ記事が作れない、続けて公開できない」
「ブログをやっているけど、集客がうまくいかない」
「なんとなく更新しているけど、本当にこれで正しいのか、わからない」
「オウンドメディアはうまく軌道に乗ったが、こっれからの道筋が見えない」・・・
オウンドメディア運営に関するこのような悩みは、開設当初の企画設計のポイントを押さえることで解決できます。

ここからは、ネクストが実際、サポートしているオウンドメディア企画設計手法について、ご紹介いたします。
今号は、「前編」として「公開前」の作業を考えてみます。

オウンドメディアの企画設計は、以下のステップで進めます.
【前編】公開前の作業(今号、195号)
1.事業とマーケティング目標の検討
2.オウンドメディアの目標の設定
3.サイトコンセプトの設定
4.ターゲットの絞り込みとペルソナの設定
5.カスタマージャーニーマップの作成
6.コンテンツマップの作成
7.集客・流入と動線計画の作成
8.KPIとKGIの設定
9.サイトの構築とデザインの検討

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【後編】公開後の作業(次号、196号)
10.コンテンツの作成・公開

11.流入SEO対策
12.効果測定と改善
13.まとめ

1.事業とマーケティング目標の設定
オウンドメディアに限らず、どんな施策でもそうですが、目的、目標の設定が成功のカギを握っています。
当該事業の客観的な現状と問題点(強味と弱みの分析)を整理することで、マーケティングやデジタル施策の全体的な方向性、そしてオウンドメディアの役割と目的を仮説することが出来ます。現状の認識をおろそかにしてしまうと、例えば、無理無駄なデジタル施策を行ったり、他のマーケティング施策やツールとの相乗効果が出ない、デジタル施策以外の手法の方をもっと充実すべき、思ったほどの成果を出せない、などの結果になる可能性が高くなります。広告認知の促進、販売ルートの強化、エンドユーザーの指名などのどれを優先するか、中長期の展開を見据えて、関係者間でよく話し合い、ゴールの設定を行います。

1)まず、基本的なマーケティング分析軸である、市場、商品、価格、流通、広告・SP、競合などについて、問題点と機会をそれぞれ分析します。具体的には、客観的事実を問題点、企業や商品の置かれた優位性を機会とし、その両方をそれrぞれの分析軸で評価します。

2)問題点と機会を整理して、全体的なマーケティング方針を決めます。
例えば、「住設・建材」業界の例
・広告やブランディングの強化
・認知促進(需要創造)
・見込みの増加
・既存客の購買促進
・流通販売の強化
・エンドユーザーの獲得
・社内の動機づけ促進

3)マーケティング方針に於ける、デジタル施策及びオウンドメディア施策の位置づけと目的、機能を設定
マーケティング方針に沿って、デジタル施策の特徴とメリット、役割を考え、どんな目的で、どういった機能を果たすべきかを位置づけます。特に、「住設・建材」業界では、設計や流通販売店施策により継続的に見込み客づくりを行うオフライン施策と連動することが不可欠になります。

2.オウンドメディアの目標の設定
オウンドメディアは、潜在ニーズを顕在化しながら、他のマーケティング施策や蓄積されたコミュニケーションツールとの相乗効果を図り、最終的には、売り上げ目標の達成を目指します。特に、BtoB/BtoBtoC業界である「住設・建材」分野では、難解な商品、長く複雑なチャネル、エンドユーザー(施主や事業主など)の認知の低さなどの課題を解決する欠くことのできない、今までにない、画期的なメディアと考えます。

中長期の施策であるオウンドメディアでは、流通販売ルートやエンドユーザーの獲得を通して売り上げの増大を目指しますが、複数の目標する方が、運用上(稟議申請的にも)、利便性があるようです。
具体的に考えると、いくつかのゴールが設定できます。
例えば、「住設・建材」業界の例
【オウンドメディアのゴール】の例

1)企業や商品の指名・問い合わせ
2)新規の潜在ニーズを取り込む
3)他社差別化
4)社内で蓄積されたマーケティン資産の有効活用
5)営業支援と強化
6)売り上げの増大
7)業界NO1「特化型オウンドメディア」で他社差別化を図る
8)広告費の削減
9)費用対効果の見える化
10)ブランディング

11)広報・採用の強化
12)デジタル施策の強化(企業HPの流入なども)
13)働き方改革の推進

【中長期的な目標】の例
・お客さまや業界にとって、正しいことって何かを追求する
・パイの取り合いではなく、パイ自体を太くすることを考える
・5年、10年を見据えた、自社のあるべき姿を追求する

最終的には、業界の問題点を解決し進むべき将来像を描いて社会的な存在となる「ソートリーダーシップ」を築き、そして、お客さまから真っ先に声をいただく企業や商品を目指します。

3.サイトコンセプトの設定
これから作ろうとするオウンドメディアは、要するに何なのか、何をしたいのか、を整理したもので、誰にでも伝わるようにコンパクトにまとめられたものがサイトコンセプトです。
具体的には、①誰に、②なぜ、③何を目的に、④どういったシーン(タイミング、心理)で、⑤何を訴求し、⑥どう、アクセス誘導させ、最終目標を達成するのかを整理したもので、これは、社内の説明用にも使えます。

具体的には、6W1Hです。
Who  (自社の担当部署・役割担当はだれか?)
Whom (情報を集める・決定権者のペルソナはどんな人か?)
What (何をさせたいのか、目的)
Why  (なぜする必要があるのか)
When (どんな時にアクセスしてもらうのか)
Where(どんな場所でアクセスしてもらうのか)
How  (どういったキッカケでアクセスさせるのか)

例えば、「住設・建材」業界のBtoBtoCの例だと、商品についての知識・理解がない数多くの施主又は事業主(潜在ユーザー)の中の、特に、「付加価値を理解していただける層」をターゲットに対してブログ記事という形で提示することにより、季節やライフスタイル、日頃の生活場面での新しい気付きや発見、お困りごと・心配ごとの解決をオウンドメディアだけではなく、他の商品サイトや販売支援サイト、ショールーム、イベント、キャンペーン、設計事務所や流通販売店などの様々なチャネルとの接点を通しても、具体的な商品の検討に結びつけます。

つぎに、仮設したコンセプトに基づき、サイトのネーミングを決めます。一言でコンセプトが伝わり、記憶されやすく、親しみのあるスローガンとネーミングを考えます。(商標登録やドメイン取得に時間がかかるため、早めの作業は必要になります)

4.ターゲットの絞り込みとペルソナの設定
コンセプトの設計ができたら、ペルソナの設定を行います。
従来の見込み客をグループ化したセグメンテーション(市場の細分化)でターゲットを設定るよりも、もっと細かい、ある特定の人物像、ペルソナを仮設します。

ペルソナを作るメリットとして、まず顧客視点で物事が考えられるようになる点が挙げられます。「顧客視点で」「顧客の立場で」と口で言うのは簡単ですが、売る側の人間が顧客の立場になって物事を考えるのは難しいものです。しかし、ペルソナを作れば「ペルソナの○○さんだったら」と、具体的に考えることで、日頃ターゲットが感じている不満や不安、煩わしいこと、希望することはどんことだろうか、どんな情報に興味を持ってもらえるのか、どんなアプローチをすれば反応してもらえるのかも、少しづつ、明確になります。また、社内で統一されたイメージを共有できるので一緒にプロジェクトを進めやすい利点もあります。

もうひとつのメリットは、初めてのオウンドメディアを実施するにあたり、事前の設計段階で、ペルソナを設計することで、PDCAの実施により、ペルソナを見直し、修正と改善を行いやすくすることが出来ます。

成果につながるオウンドメディアを行うためには、ペルソナを設定して読まれる記事を書くことが重要になります。もし、ターゲットが絞り込まれていないと、発信するメッセージもぼやけたものになってしまい、ユーザーの胸には響きにくくなります。
一般的には、問題を感じてない・認識していない無関心層よりも、解決策を探している・解決したいいわゆる顕在層の方が強いニーズがあり、反応の高いコンテンツをつくりることが出来ます。

具体的なプロフィールを設定することで、ターゲットユーザーの興味関心に合わせたコンテンツを制作しやすくなりますので、関係者間でしっかりと話し合いペルソナの設計を行います。

1)ペルソナを特定する
ペルソナを作るにあたっては、ペルソナを特定するための項目を決めなければなりません。自社商品を購入している顧客の姿をイメージすると、どんな項目を設定すべきか明確になります。どうしても思いつかないという場合は、自社の中で一番ユーザー像に近い人物のプロフィールを元に、ペルソナを作り始めることも考えます。
尚、基本、複数の全く異なったペルソナだと、それだけ運用の負担がかかるため、ペルソナは一人とします。

例えば、「住設・建材」業界の例

【一般ユーザーの項目例】
年齢、性別、家族構成、趣味や悩み、どのような雑誌を読むのか、Webサイトへのアクセス手段はスマホかPCかなど、細かいところまで設定します。

【事業者の項目例】
業界や業種、法人の事業規模や予算措置度、担当者の職種や役職、決済力度、導入時期、ニーズなど、数多くの要素が考えられます。例えば、販売ルートだと設計ルートと施工ルート、業種だと住宅と非住宅(医療や介護、病院、公共施設、文教、商業施設、宿泊施設、倉庫、工場、研究所など)、販売提案側とエンドユーザー(施主や事業主)など、優先順位を決めることが重要です。

2)ペルソナを特定するための市場(ニーズ)調査を行う
ペルソナを特定するための項目が決まったら、各項目について内容を決めていきます。より最適なペルソナを作るためには、調査を行って情報を集めることが大切です。効果的な調査の方法としては、まず自社の顧客へのインタビューやアンケートが挙げられます。実際に自社商品を購入して使用しているユーザーなので、自社商品を選んでいる理由や使い方、購入を決めたきっかけなど、重要な情報を得ることが可能です。顧客から直接情報を得るのが難しい場合は、実際に顧客と接している社内スタッフから聞き取る方法もあります。顧客の反応を肌で感じている営業スタッフや販売スタッフならではの、貴重なデータを得ることができます。
また、ユーザー事例や取材、営業担当、ショールームやコールセンターからの情報、公開されている専門誌や調査レポート、既存の顧客データ分析やアンケート調査などを行うのも考えます。

なお、ペルソナの設定にあたっては、アクセス解析のデータを利用すれば、ユーザーの属性や検索されているキーワードなどもある程度、把握することができます。

3)ペルソナを仮説する
ペルソナを作っても、まだそれは机上の人物像でしかありません。ペルソナがどう行動するのかを想像してみます。どんな情報を提供すれば、認知、理解、納得、他社商品比較して満足してもらえるかも明確になってくるので、具体的なコンテンツプランを作成する手助けにもなります。

ペルソナは、一度作ったらそれで終わりというわけではありません。市場環境の変化やユーザーの動向を踏まえて見直すことが大切です。ペルソナの設定項目に読み違えがあると気付いた場合や、競合の動き、急激な市場の変化などにが発生した場合は、ペルソナを変更しなければならない場合もあります。最低でも1年に1度は、ペルソナが現実に沿ったものになっているのかをチェックするとよいでしょう。
(売り上げが伸びても購入者属性がペルソナとは異なっていても、結果が出ている以上、少し様子を見ます。売り上げが減ったタイミングで、見直します)

ペルソナの仮説には以下の内容を盛り込みます。
1)どれだけ認知されているか
2)どういったキッカケから情報を得るのか
3)認知後に、どういった点で興味関心~理解~比較・検討・指名に動くのか
4)競合との比較では、どんな点で、なにを比較したのか
5)検討して指名に至った決め手は何だったのか

5.カスタマージャーニーマップの検討
オウンドメディアでは、ユーザーをコントロールするのではなく、ユーザーの心理を読み込んだ上で、コンテンツの中に、どう刷り込ませるかが勝負になってきています。企業側や制作側がいいと思っていても読者に支持されなければダメ。お客さまの心理や行動に対する包括的なアプローチをする手助けになるのがカスタマージャーニーになります。

ユーザー目線で、「認知」から「興味関心」「理解」「比較検討」「購入」「リピート・紹介」までの
ストーリを描き、どの段階ごとに、なにに困っていて、なにを解決したいと思って、どうなりたいと希望しているのか、その深層心理や行動、タッチポイント(リアルな現実とWeb媒体)は何なのか、そしてどのようなコンテンツが必要なのか、などをまとめた「一覧表」をつくります。
これにより、次のコンテンツマップ、コンテンツづくりへと進むことができます。

【留意点】
1)自分がペルソナになりきって、想像する
2)あらかじめチャネルやタッチポイントはリストアップする
3)6カ月~1年に一度、ジャーニーマップの見直す
4)ひとつの企業がタイプの異なる複数の商品やサービスを販売するケースがあります。商品・サービスが違えば、ターゲットもコンセプトも異なり、複数のカスタマジャーニ―マップを考える必要があり、サイト構造も検討する必要があります。
【ほぼターゲット及びコンセプトが似かよっている場合】
Webサイト自体はひとつにまとめ、それぞれのコーナーを分けて個別で対応する。
多くのユーザーが集まるマジョリティ市場を攻略するには、ニッチなターゲットごとに効果的なメッセージを確実に送り分けていく必要があります。自分と関係のない他業界の事例などには興味が薄れるためです。
【ターゲット及びコンセプトが相当異なる場合】

ひとつにまとめられないので、それぞれ独立したWebサイトを立ち上げる。
公開後に分析を行う際にどの段階での離脱が多い、どのステージのコンテンツが読まれているなど分析結果とカスタマージャーニーを組み合わせることができるようになるため、より詳細な分析を行うことが可能になります。

6.コンテンツマップの作成
コンテンツは記事アイデアではありません。

ペルソナに響くコンテンツを考える時には、右脳(Web理論力)と左脳(企画感性力)の両方を使います。
ユーザー目線での「認知」から「興味関心」「理解」「比較検討」「購入」「リピート・紹介」までの、それぞれの段階で、大きなカテゴリーと相応するテーマを「一覧表」にします。
そのうえで、オウンドメディアの開設時及びそれ以降の毎月のコンテンツ量の概要を決めます。

7.集客・流入と動線計画
オウンドメディアにどう流入させ、そのあと、どういった動線で成約まで結びつけるかを考えます。

コンテンツが充実していればこそ、ターゲットはそのサイトに何度も訪れてきて、やがて育成されて、
検討~購入してくれるため、コンテンツを充実させた上で、企業サイトや関連サイト、施設、セールスプロモーション施策と連携した動線計画をつくることが必須になります。

【集客・流入計画】
オウンドメディアの集客は、大きく分けて、4つに分けられます。
1)自然検索
2)マーケティングコミュニケーション施策
3)SNS
4)広告

1)自然検索
ユーザーがキーワード(クエリと言います)を入力して出てきた検索結果画面のオウンドメディア記事をクリックすることで流入してきます。自然検索を増やすためには、ターゲットが自然検索してくれるであろうキーワードを想定し、キーワードを含んだ良質な記事を数多く公開することと、それをgoogleで評価されるSEO対策を行うことが必要です。

ネクストでは、契約したSEO専用分析ソフトを活用して、毎月のキーワードやテーマ別の流入分析などを行い、新しい”お宝”キーワードを開発したり、競合他社を含む、キーワード別の上位表示の情報を取り入れ、新しい記事作成に役立てています。

2)「マーケティングコミュニケーション」視点で考えると、オンラインとオフラインの両方の施策を複合した集客を考えます。Webだけではなく、メルマガ・MAや広告媒体でのQRコードや展示会、イベント、ショールームでのPR、キャンペーンツールでの告知、販売店自身のHP掲載や集客ツールでの活用、商談時の話題提案での紹介などが有効です。

4)広告
①SNS広告
InstagramやFacebook、Line、Twitter、YouTubeなどのSNSは、主に個人間を中心に、そこに、企業・団体が利用しているようです。なかでも、YouTubedeは、展示会やセミナー、施工動画での活用が盛んですが、”企業感”が強いInstagramの場合は、メーカーアカウントは敬遠され、個人が見栄えする画像の中で埋没されてしまい、うまくいっていなケースが多いようです。
自社が扱う商品はSNSと相性がいいのか、果たしてターゲットはSNSを使っているのか、自社の営業プロセスで連動させることができるのか、カスタマージャニーにマッチするのか、総合的に判断しましょう。
②リスティング広告

検索エンジンの検索結果画面に表示される広告枠に、狙ったキーワードでピンポイントで、テキスト広告を掲載する方法です。
③リターゲティング広告 (又はリマーケティング広告)
ユーザーが過去に閲覧したwebページに基づいて、関連広告を何度も表示させる方法。
④アフィリエイト広告
個人のブログやメールマガジンなどと提携して広告を掲載してもらい、自社のサイトやサービスへと誘導する方法です。

8.KPIとKGIの設定
設定したゴールへの達成度合いを評価するための中間的指標がKPIです。KPIには、滞在時間やSEO流入数といった認知段階のものから、滞在時間や離脱率やCTAの誘導など理解段階のKPIまで、複数設定します。

コンテンツマーケティングの目的であるKPIは、たとえば、下記のようになります。
1)認知については
①検索流入数、ユニークユーザー数
②ページビュー
③キーワード順位
④滞在時間(読了率)
⑤Web広告のクリック数
⑥SNSフォロー数
⑦直帰率、離脱率

2)興味関心理解については
①メルマガ登録数
②資料DL数
③滞在時間

3)比較検討については
①商品やサービスなどのスペックページ訪問数、資料DL数
②SRや販売店への予約問い合わせ数
③プランやシュミレーションのDL数
④滞在時間、離脱率
⑤見積り件数

4)購入・問い合わせについて
①問い合わせページ訪問数、離脱率
②問い合わせフォーム完了数/率
③購入ボタンのクリック数


9.サイトの構築とデザイン
BtoB、BtoBtoCの読者は「必要なものを手に入れる」ためにだけサイトの見に来てくれていますし、また、何度もリピートしてもらう必要があるだけに、出来るだけ、シンプルでわかりやすいデザインが理想です。
コロナ禍で非接触が日常化され、Webサイトとの差別性を強めるためには、読者が検索して調べやすいサイト設計とコンテンツの質が重要。Webが成功するためには、シンプルなサイト設計とコンテンツをもっと重視すべきと提案いたします。

1)シンプルなサイトが増えてきています。
現在では、構成の密度は低くなり、ページは長くなる傾向にあります。ただでさえ、わかりにくく、自分が目的とするページになかなかたどり着けないケースも少なくないのではないでしょうか。
特に、多くのスマホユーザ側の立場に立つと、複雑なレイアウトだと、どこに何があるのか、何が言いたいのか、たくさんあってわかりにくい、そして、商品カタログやパンフレットで見慣れた複雑なレイアウトや細い文字も、PCやスマホでは敬遠されてしまいます。何度もリピートしたい読者からすると、見やすい、わかりやすい、迷わないサイト構造設計の基本かと思います。

よく採用されているのが、タテ列がひとつの1カラムのレイアウトです。かつては、ECサイトなどの情報量が多いサイトでは、3カラムレイアウトも多くみられましたが、いまでは、左右のカラムを取り去り、コンテンツ部分だけにフォーカスさせる1カラムレイアウトが増えてきています。
ユーザからすると、不必要なノイズが目に飛び込んでくることがなくなり、本当に必要なコンテンツに集中でき、文字はより読みやすく、画像はより大きく表示されるようにもなりました。
また、サイト全体を2~3の低階層化し、さらにメニューをできるだけ少なく絞り込むなど、レイアウトをシンプルにしたサイト全体の設計の考え方が必要です。

2.SEO上位に表示されるには、Webデザインよりコンテンツが重要
Googleは、デザインの良し悪しを人間のように認識できません。そのため、いいデザインのサイトなら検索したら上位に優遇表示されるというわけではありません。

「デザインを良くすれば検索順位が上がる」 という単純なものではありません。しかし、デザイン技術も進化して、サイトの印象や利便性(ユーザビリティ)を左右するのも、また事実です。

本質的に重要なのは、サイトで何が書かれているか、そのコンテンツ。それが不十分であれば、そもそもデザインにどんなに力を入れたサイトを構築しても上位表示されないでしょう。

 

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