今号は、「設計採用事例マーケティング戦略」を考える6回シリーズの1回目になります。以下は予定になります。(変更になる場合がございます)
1号 「設計採用事例マーケティング」の重要性(今号です)
2号 「設計採用事例マーケティング」の概要と目的、効果
3号 「設計採用事例マーケティング」施策で期待される成果
4号 「設計採用事例」作成方法のポイント
5号 「設計採用事例」の種類と配信方法、成果を出すための留意点
6号 ネクストが「設計採用事例マーケティング」に強い理由
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ネクストは、企業の独自性や専門性の徹底と差別化といったマーケティング施策の重要な課題であり、建築建材や設備業界にとって重要なターゲットである「設計ルート」における設計採用(スペックイン)の強化を図るべく、コンテンツマーケティングと事例制作のノウハウを持って「設計採用事例マーケティング」をご提言しています。
1.「設計採用事例」は、最も費用対効果が高いコンテンツ
AI検索が増える今後、マーケティング施策の中で何に一番投資をするべきでしょうか?
企業さまの独自性や専門性を最も説得力のある、顧客の声を伝える「設計採用事例」は、検索エンジン(SEO)での最重要なコンテンツであり、AI検索が普及するこれからの時代においても、さらに、その重要性は確実に大きくなっています。
“優れた設計採用事例を量産している”企業さまだけが、今後、AI検索で選ばれ、問い合わせを獲得し続けることができると考えます。
商品やサービスを機能やスペックで丁寧に説明するほど、なぜか選ばれない。そんなことが起きます。理由はシンプル。人は「その機能」ではなく、「それを使ったあと、自分の毎日がどう変わるのか」で選んでいるからです。
説明が細かくなるほど、その“使った後の景色”が想像しにくくなる。だから機能を並べる前に「導入した後の景色」を先に見せる。これが、選ばれるための一番の近道です。
説明を足すほど、相手の想像はかえって遠のいていく。まず「これを使うと、あなたの毎日はこう変わります」という景色を一つ見せる。そこがはっきりすれば、細かい機能の説明は後から効いてきます。しかも今は、機能の説明だけならAIが一瞬で書いてくれます。その結果、似たような説明文が世の中に溢れて「何ができるか」を語るだけでは見分けがつかなくなりました。
選ばれるかどうかを分けるのは、「使った後の景色」まで解像度高く伝えられているかどうか。この差はこれからますます開いていきます。
企業サイトで最も読まれているコンテンツは「導入事例=設計採用事例」と「商品サービス紹介」であることは、各種調査で証明され、投資対効果が高いコンテンツと言われています。
出典資料:サイトエンジン(株)
多くの企業さまでは、設計事務所やゼネコン、コンサルタントなどの設計ターゲットに対する「設計採用事例」を活用した、設計専門サイトや設計採用/導入ページ、事例取材コンテンツなどは不十分ではないでしょうか。
時に、「スペックキャンペーン」を実施している企業様の例ですと、そもそも設計者向けコンテンツがない、又は、不充分なケースが多く見受けられ、これでは、設計スペックインや拡販はもとより、価格競争からの脱皮という事業目標自体の成果も見えないのでないかと思われます。
弊社ネクストは、「設計採用事例」の作成と活用を通じたマーケティング施策やコンテンツの企画作成、運用に力を入れた「採用設計事例マーケティング」をご提言しています。
「設計採用事例」は、既に商品・サービスを導⼊している顧客の「導⼊の決め⼿」や「活⽤している様⼦」を紹介するコンテンツです。
商品・サービスを導⼊しようか迷っている比較検討段階の⾒込み顧客に対して、設計採用事例は売り込み感を抑えつつ、導⼊後の結果や客観的な評価・意見を⾒せることで導⼊意思決定の後押しをすることができます。
【参考】(出典/参考:(株)ルーシー)
アメリカに「事例コンテンツ」に特化した会社Case Study Buddyという会社を立ち上げ、コピーライターとして幅広く活動しながら、350社・2,000本以上の事例を手がけたジョエル・クレツキは、言います。
〇「マーケティングの未来は、情報のやり取りではなく信頼の移転だ」
〇「私たちの仕事はもう“知ってもらう”ことではなく“信じてもらう”ことに変わった。
そして、それを最も担えるのが事例だ」
〇「数字は読んでもらうきっかけにはなる。でも人を動かすのはその数字の先にある変化のほ
うだ」
〇また、語り方は10種類あると言います。
乗り換え:競合から自社に乗り換えた顧客の話
拡張:上位プランや追加サービスに広げて成果が出た話
新しい使い方:想定外の使われ方を見せる話
意思決定チーム:複数の決裁者それぞれの不安に答える話
手順公開:マネできる進め方をレシピのように見せる話
懐疑からの納得:厳しく比較検討されたうえで選ばれた話
導入の道のり:立ち上げの大変さと乗り越え方を見せる話
立て直し:悪化していた数字を反転させた話
一点突破:特定の機能や一部分だけにしぼった話
人物像:「うちを選ぶのはこういう人だ」を見せる話
2.「設計採用事例」は、AI対策で不可欠なコンテンツ
AIに聞けば、機能や価格やスペックの比較は一瞬で一覧表になり、AIが普及するほど均質化していくために、これからは、この領域で差をつけるのは難しくなっていきます。
一方で、人間ひとりひとり異なる体験は、AIには作れません。
AIが普及して文章は一瞬で作成できるようになったなかで唯一、ほぼ捏造できないコンテンツが顧客の物語、つまり設計採用事例です。
「設計採用事例」は「とりあえず満足してくれたお客様の声を集めること」ではありません。「誰に・何を信じてもらうか」を先に決めて、そこから逆算して作るものです。クレツキ氏は事例を作る前に、動かしたいKPIは何か。誰に届けるのか。その人は何を聞けば動くのか、この3つを決めろと言っています。
同じ顧客事例の話でも、誰に何を信じてもらいたいかで語る型は変わります。たとえば、比較検討で勝ち切れないなら「懐疑からの納得」、競合から客を奪いたいなら「乗り換え」、新しい市場を開きたいなら「新しい使い方」など事例での訴求ポイントは顧客によって異なります。
AIは事例の作成を助けてくれますが、顧客の本音を引き出す対話、例えば、「もう少し聞かせてください」「何がそんなに大変だったんですか」といった、取材元を回答者から語り手に変える作業は、AIでは無理で人にしかできません。
AIが何でも作れる時代に、唯一、AIに依頼できないのが、対話で本音を引き出す作業。これはAI時代の本質なのではないでしょうか。
「この専門分野でおすすめの企業や商品はなにか」をAIが判断するとき、設計採用事例があるかないかは極めて重要な根拠になり、今後、一層、事例の質量の充実度の優劣によって企業が選別と淘汰されるようになると考えられます。
改めて、AI時代のマーケティングでいちばん費用対効果が高いのは「設計採用事例」だと確信しています。
しかし、これほど効く「設計採用事例」ですが、実際のところ、多くの企業さまでは本腰を入れて作成とその活用がなされていないようです。例えば、貴社の「設計採用事例」ページで、こんなことがないでしょうか。
〇「設計採用事例」ページはあるけど、定期的に更新されていなく、信頼性が希薄になっている。
〇狙った市場(施設)の事例が不十分のため、集客や営業提案に生かされていない。
〇「設計採用事例」は充実しているものの、写真画像(意匠)ばかりで、採用意思決定を刺激できていない。
〇事例ページ自体で採用への動機づけが完結できていなく、資料請求やお問合せに結び付いていない。
〇「設計採用事例」はあるものの、ニュースリリースや営業資料、メルマガ、展示会やセミナーなどの販促提案活動に生かされていない。
〇商談では強いのにWebサイトだと「なんとなく良さそう」で止まってしまう。
〇営業の現場では「なぜうちが選ばれるか」をきちんと語れているのに、それを事例という形でWeb上に証拠として残せていない。
〇いちばん強い証拠であり、多くの売上を上げてくれる「事例」を作成し活用する仕組みがないために実際の商談段階で、みすみす取りこぼしている。
〇そもそも、「設計採用事例」ページがない。
「設計採用事例」が作成や活用されていない主な理由は、多くの企業さまが事例を「片手間の作業」として扱っており、商談時での効果的な提案に活かせる事例を「あらかじめ用意した仕組みの成果物」にしていないためかと思います。
成長する企業は、社内資産であるマーケティング情報、特に、設計採用事例を最大現に公開し、関連した施策・コンテンツが顧客から喜ばれていることが必須です。
「記事を増やしてもお問い合わせが増えない」「次の打ち手が分からない」など、マーケティングの成果が停滞しているなら、足りないのは新しいテクニックではありません。
機能の比較も、きれいな数字も、AIが一瞬で並べてくれる時代。だからこそ、競合他社が唯一マネできないのは、選定を経て採用いただいた顧客一人ひとりの実体験なのです。
誰に・何のために・なぜ選ばれるのかを顧客自身の物語で証明し、それを生み続ける仕組みを持つことです。
コンテンツマーケティングは”ただ記事を作ればいい”、”アクセスを集めればいい”というだけではうまくいきません。AI検索が登場した今、その傾向は、より顕著になっています。非常にもったいないのは、多くの企業が本来持っているポテンシャルを活かせていないことです。あなたの会社にしか提供できないコンテンツがあるのにも関わらず、それが活かされていないのではないでしょうか。
もし、マーケティングの成果が停滞しているなら、そこに状況を打開するヒントがあるかもしれません。


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