1.検索する人はすでに情報を求めている

Googleなどの検索エンジンで検索する人は、特定の情報をすでに知りたいという意欲がありますので、サイト運営者が一番にすべきことは、検索キーワードと関連性が高いページを作ることです。「自分の求めている情報がここにある」と、検索ユーザーが直感的に把握できるようにすることが、SEOでは重要になります。
「検索する人はすでに情報を知りたがっている」という前提がある以上、SEOでは、奇をてらったタイトルや、大げさな煽りを効かせたタイトルを設定する必要はありません。検索ユーザーが求めている情報との関連性さえ認識させれば、それで十分だからです。

2.検索キーワードと関連性がある内容だけを掲載する

当然ですが、タイトルだけでなく記事の内容も、検索キーワードとの関連性がなければなりません。検索ユーザーは、求めている情報がある程度明確になっているため、求めていない情報を提示されると、検索ユーザーの満足度は極端に下がってしまいます。これをやってしまうと、検索からの流入を増やすことは困難になるので、非常に重要です。
キーワードで検索する人はどんな属性や深層心理(例えば、子供2人の4人の一戸建て、築20年でそろそろリフォーム適齢期、暮らしに前向き、○○の関心や不安、悩み、期待など)を逞しく想像し、そのうえでタイトルと内容を考えます。

3.読者に刺さるロングテールキーワードを駆使する

ユーザーが検索入力するキーワードを「検索クリエ」と言いますが、その検索クリエのある期間の検索数は少ないものの、ロングテールキーワードはその数が豊富なので、一つひとつのボリュームが小さくても、検索数が数多く積み重なることで、サイト全体としては安定的な流入の柱になります。
SEOは最終的に売上につながらなければ意味がないので、広く曖昧なビックキーワードで1位を目指すことは、費用対効果を考えると得策ではないのです。もし仮に、絶対1位でなければいけない、というキーワードがあるとしたら、それは会社名やブランド名などの、いわゆる指名検索キーワードくらいでしょう。
実際のところ、ほとんどのサイトは、ロングテールキーワードからの検索流入が多くを占めていて、ロングテールキーワードによる質の高い専門的なコンテンツの連打により、良い結果が得られてるはずです。
ロングテールキーワードは最大3〜4語の複合語なので、検索ユーザーの検索目的が明確なため、それに沿ったコンテンツが作りやすいですし、コンバージョン率も一般的に高くなります。

4.1記事1テーマを基本にする

記事作成の基本として、1記事1テーマの原則というものがあります。
ひとつの記事で伝えるのは、1つのテーマだけに絞るという原則で、1つのページで伝えるのは、検索キーワードと関連性がある内容ひとつだけに絞るということです。

ここで、あえて、1記事1テーマを基本としているのは、ライターの資質によらず、無理のない作成法だからでもあります。業界や商品知識に詳しい社内スタッフの場合は、商品にまつわる記事作成が得意になります。一方、社内ライターであっても、自身の生活体験/価値観やユーザー視点での啓蒙記事、専門的な主義・主張・考え方を持つ知見者の意見を記事にすることが出来ます。
さらに、レベルの高い編集ライターの場合は、ビックワードに対する複数テーマを企画でき、体系的キーワードに基づく親子記事、さらには、必ずしも今現在の流入数が少なくともこれから期待できる新しいキーワード記事の提言が可能で、プランニングやライティング力のみでなく、そういったサイト全体の、より広範囲の付加価値提案も期待できます。
ある程度の子記事が公開できた段階で、それをまとめた親記事をつくり、そこで、子記事に紹介リンク、誘導(内部リンク)し、読者満足させ、サイト全体の滞在時間を増やすことも考えます。
具体的には、検索キーワードと関連性がある内容だけを掲載する。ビッグワードある親記事とロングテールキーワードである子記事でSEO対策する、キーワードを含んだ簡潔なタイトルをつける、ことが基本になります。

5.キーワードを含んだタイトルをつける

特定のキーワードで検索する人の注意を引く最も確実な方法は、タイトルにキーワードを含めることです。
Googleは、タイトルにキーワードが含まれていなくても、ページの内容を理解できるようになりつつありますが、検索する人は、どうしても、自分が打ち込んだ検索キーワードと関連性があるページを見てクリックしますので、やはり、検索上で表示されるには、最低限、ページのタイトルにはキーワードを含める必要があります。
その関連性をアピールする最良の方法が、キーワードをタイトルに含めることなのです。

6.テキストコンテンツが基本

SEOに強いコンテンツは、今もシンプルなテキストコンテンツです。
動画や画像などのリッチメディアの内容も、Googleは理解できるようになりつつありますが、まだ完璧な精度ではありません。動画や画像だけで構成されたコンテンツは、検索エンジンとの相性が悪いので、避けたほうがいいでしょう。

世の中には、「画像をたくさん入れればSEOに強くなる」「記事に動画を挿入すれば検索順位が上がる」というSEO理論もありますが、そこに検索順位との因果関係は一切ありません。
Youtubeや動画などにアップされている動画を記事に埋め込むと、なんとなくリッチな印象にはなりますが、手間もかかります。
動画や画像を入れることが、検索ユーザーのためになるなら入れてもいいですが、テキストだけで済むコンテンツに無理に動画や画像を入れ込む必要性はまったくありません。
あらゆるコンテンツの基本はテキストです。動画や画像だけで成り立つサイトはほとんどなく、商品の販売にしろ理念の共有にしろ、テキストによる詳細な説明が必要になります。

7.検索結果1位を目指すことがSEOではない

SEOは検索で1位を目指すことだけが目的ではなく、ビジネスやロイヤリティに結び付くアクセスを自然検索から、できるだけ多く獲得することが目的ですから、特定のビックキーワードに限っての上位表示に固執する必要は、必ずしもありません。例え検索順位が1位になったとしても、それを検索するユーザーが少なければ見込み客となり得るユーザーを集客できません。

そもそも、SEOで1位に表示させる決定的な手段はありません。どれほど入念に調査をしても、どれほど力を入れてコンテンツを作っても、1位になる保証など、どこにもないのです。また、1位になっても、定期的に更新されるGoogleアルゴリズムの影響で、その順位をずっと維持することは難しいという現実があります。

確かに、よく目にする「○○○キーワードで1位!」といった成功事例の記事を見ると、自社サイトでも、ビックキーワードでトライしてみようと考え、複数のキーワードを選択しますが、よくよく調査してみると、上位表示されたサイトはビジネス目的である、まとめサイトやECサイト、マッチングサイトであったり、記事数や文字数が膨大であったりします。とてもとても、私たちの相手でないことに気づきます。

8. 競合を真似することは効果的なSEOではない

検索上位表示サイトの傾向を見てすぐ、記事作成の参考にするのは避けましょう。
そもそもの前提として、検索上位のページ= 質が高い、ユーザーに求められている、評価されている、検索キーワードとの関連性が高いなどとも限りません。検索ユーザーが本当に求めている情報が必ずしも、上位に表示されていないかもしれません。ただ単に、ほかに上位表示させるページがないため、たまたま、関連性が薄いページだけど、とりあえず上位に表示されている程度のものかもしれないのです。安易に上位サイトの真似をして作成すると、検索ユーザーにとって役に立たないページを作ってしまうことにつながるわけです。
また、検索結果の上位競合ページの傾向を調べることは、簡単にできますが、それだけに、参考にはするものの、真似することはやめます。それを行うと、大抵の場合、競合の劣化コピーになってしまい、Googleからペナルティされるか、一層厳しい場合、致命的な読者からのペナルティ(信頼性の喪失)を招くこともあります。
特定分野で多くの経験を積んできたライターを選定し、検索結果の情報に引っ張られず、専門の知識・経験を活かた、独自性、専門性、権威性、ニーズを先取りした、検索ユーザーが100%以上満足するコンテンツを作りましょう。
このアプローチは、SEO対策などで検索上位ページの競合と争うだけ、売上を伸ばすために差別化する手法よりも、サイトそのものの社会的価値を高めるものと考えます。

9.専門的な独自コンテンツを作ることが最良のSEO

重ねて、専門性、独自性の高いコンテンツを作ることが、最良のSEOです。
とかく、SEOと聞くと、細かな技術的、専門的な話しに終始しますが、サイトやコンテンツを見た検索者の満足の達成という本質の部分に、結局は集約され、その満足を引き出すには、何より、コンテンツの専門性が重要。豊富な知識・ノウハウに基づく専門的な洞察や提案、アドバイスが含まれたコンテンツは、一般的に高い価値を感じてもらえ、独自性も確保できます。そうなれば、コンテンツが引用されたり、SNSで多く言及されたりする機会が増えるので、権威あるサイト・コンテンツとして認知されるようになります。
参考に、専門性・権威性・信頼性の3つは、検索順位に良い影響があるとされています。そのなかでも、サイトの専門性を高めることが特に重要と言われています。サイトの専門性が高まれば、権威性と信頼性も自然と向上していきます。専門的な独自コンテンツを作ることに専念すべきなのは、この点からも言えます。自社でコンテンツを書くことが理想ですが、リソースがどうしても足りない場合は、その道の専門家ライターを探すか、そうした専門ライターを抱える制作会社に相談するといいでしょう。

SEOの本質を知っていれば、些細な疑問に気をとられることなく、正しい施策を積み重ねていけます。