メールマガジンを始めたいけど、「配信先のメールアドレス(リスト)がない」という、
悩みをお持ちの企業の方も多いのではないでしょうか。
今号は、メルマガを始めるにあたって、名刺によるメールリストのつくり方と構築方法の基本をご紹介します。これは、あまり触れられることは少ないのですが、メルマガを始めてからの開封率アップするためにも、大事なことです。
何かの機会に名刺交換した方に向けて、継続した情報発信することで、
見込み客から顧客へと育てていくメルマガ、その流れに沿ってご説明いたします。
名刺からリストを構築する手順
1.名刺をリスト化する
通常の営業時、イベントやセミナー時に、名刺交換して入手した名刺をリスト化します。
- 会社名
- 名前
- メールアドレス
など、顧客情報としてリスト化し、メールシステムへ登録します。
2.継続した情報配信
登録したリストに対して、情報発信を行います。
メールマガジンだと、情報発信が低コストで行えるため、継続しやすいです。
ただし、毎回セールスばかりの売り込んだ内容だと、読まれなくなりますので、
読者のためになる情報を基本としましょう。
3.リアルに会う機会を促す
扱っている商材が、BtoB,BtoBtoCの場合、ネットで成約するものではありません。
なので、商品に対して興味が湧き始めた見込み客に、
リアルに会う機会に参加してもらうよう促しましょう。
例えば、イベント、セミナー、個別相談、勉強会などがあります。
というように、1~3を繰り返していきます。
名刺からメルマガを送るのは迷惑?違法?
名刺からメルマガを送る手法は、昔から存在している方法なので、多くの会社が取り入れています。
ですが、
- 名刺交換をした相手から勝手にメルマガが送られてきて迷惑!
- メルマガを勝手に送ってくるのは違法ではないの?
という声があるのも事実です。
名刺交換からメルマガを配信する違法ではない
違法かどうかに関しては、弁護士によるこちらの記事が参考になります。
正確には「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」というこの法律では、相手の同意なく広告・宣伝メールを送ることを禁止しています。
しかし、名刺などの書面により相手にメールアドレスを通知した場合は、明示の同意がなくとも広告・宣伝メールを送付してよいと定められていますので、名刺交換をしてしまったらこの法律は使えないのです。
まとめると、「名刺にメールアドレスを入れることで、同意がなくても広告・宣伝メールを送付してもいいということになる」ということです。
(もちろん、配信停止できないとか、してもメールが来るとか、毎日何通も大量のメールが届くというのは違法です。)
ただし、許諾のないトラッキングは違法行為になる!?
名刺交換からメルマガを配信することは、法的に問題はありません。
ですが、行動データを収集して個人を識別できる情報(メールアドレス)と紐づけて管理するのは、個人情報保護法に触れる可能性があるため、先に許諾を得ないと違法になる可能性があります。
解釈が難しいですが、単なる開封者確認も、メールアドレスだけなら、どこの誰かまでわからないですが、会社名や個人名まで管理した状態で開封確認をするのは、「誰が開封した」がわかるので、違法行為に該当するのかもしれません。
ただ、実際問題として抗議する人はまずいないでしょう。仮に、ルール違反があったとしても、ただちに処罰されるわけではありません。まずは「措置命令」という改善をもとめるための行政の命令がされ、それでも従わない場合に、罰が科されることとされています。
名刺交換の際に押さえておくポイント
前項で不安になるようなことを書きましたが、大事なのは「読者を思いやる気持ち」です。
デジタルだから扱いを疎かにしてもいいというわけではないのです。
例えば、名刺交換から勝手に送ったメールマガジンであっても、
メール冒頭に「本メールマガジンは弊社社員と名刺交換させていただいた方にお送りしています。メールマガジンを希望されない方は最下部から購読を解除ください。」などと、
- メールを送信した経緯の説明
- 購読解除の方法
を記した文章を入れるだけでも印象は違います。
メルマガを送る前の連絡が、開封率を上げる
名刺交換の時に「メルマガを配信してもいいですか」と聞くのもありですが、
理想を挙げるなら、名刺交換した相手に改めてメールで連絡し、許諾を得ることでしょう。
例えば、営業担当者が名刺交換し、改めてお礼や挨拶のメールを送り、
そのついでにメールマガジンへの登録を案内する方法です
一つ一つ送らなくても、メルマガ配信システムを利用すれば、
名刺の情報を登録したら自動的に責任者の名義でメールを送るように仕組みをつくることができます。
メールマガジンとは、構築したリストに対して「継続した情報発信」をおこない、関係性を築いていくものです。
だからこそ、最初の連絡の取り方をちょっと気を付けるだけで、その後の効果にも影響してくるのです。