先人哲人に学ぶ 松下幸之助②【ネクストライク126号】
松翁ある人に次のように言われた。
素直な心②
□ 素直な心とは、物事を平易に見ること、むずかしくものを見ないようにすることである。
□私は出来るだけ素直に、平易にものを見ていくように務めた。
そしてかけ引きもなにもない、ありのままの自分を見てもらうように心がけてやってきた。
□私自身、いわば平凡な人生を平凡に歩んできた。なすべきことをなし、なすべからざることをなさないように努めてきた
□白いものを白いとみることが大事。
ところが今日の人は、白いものを白いとみることが出来ず、黄色がかって見えるというような、目の栄養失調になっている
□人間の本質は、悪でも善でもなく、白紙と考えられる。その白紙に人間の五感で色をつけていく。
赤い色を付けられる者もあれば、黒い色をつけられる者もある。
けれどそれは人間の本質とは違う。のちに人間の感情によってつけられたものである
□賢い人もそうでない人も、力の強い人も弱い人も、さまざまな人を自然はつくっている。われわれは自然に従わなければいけない。
人為でみな同じような人間にしようとか、知識だけは同じようにしようなどとしてはいけない
□人として世に処する上に最も大切なことは、他より厚き信頼を受けるということである。
しからば、信用を得るにはいかにしたらいいか。結局“正直“をもって一貫するよりほかにはない
□困難にとらわれ、執着すると、かえって物事が難しくなることが多い。
□良心は、人間の知性によって生み出したものではなく、人間の本能である
□一万回、碁を打ったらだいたい初段になれるという。素直な心の初段になるには、一万回、それを念じなければならない
□ほんとうの試験というのは、あなたは人にどういう親切をしたか、できるか、そういうものでないと、ほんとうの試験ではない。