Webマーケティングの考え方と実践方法⑤【ネクストライク131号】
「Webマーケティングの考え方と実践方法」シリーズの
5回目【Webサイト構築時に注意したいこと7点】です。
これからの予定です。
5回目 Webサイト構築時に注意したいこと7点。
6回目 Webサイト3つのタイプ。
7回目 Webサイトのリニューアル成功の4パターン。
8回目 コンテンツの種類を3つの視点で整理する。
9回目 改めて「オウンドメディア」を考える。
10回目「マーケティングオートメーション」を考える。
弊社の基本的なスタイルとして、お伝えできれば思います。
記
5.Webサイトの構築時に注意したいこと7点
1) サイトのデザインよりも、コンテンツを重視したい
サイトの企画や構築の際、 ハイセンスなデザインに関心が集まる傾向があります。
しかし、Webの世界は、本質的に、デザインよりも、コンテンツの作成技術が重要になっています。
Webサイトのアクセス数が伸び悩み、うまくいっていない原因がここにある、との専門家の指摘があります。
自社と自社商品を探しているユーザーの「欲しい情報を早く探したい」接点をつくる“場”としてのWebサイトである以上、狙ったターゲットに伝えたいメッセージをシンプルに届けることが大事と考えます。
特に、BtoBサイトは専門家やその道のプロの方が対象となります。「見た目より中身が大事」であり、初めての人でも検索しやすく、リピートしてストレスのない、シンプルな設計が望まれます。「ページを開いて3秒」で伝え、次の導線に導く、工夫が必要です。
アクセス数(集客)を挙げ、同時に、潜在客を顕在化させるという本来の目的を忘れず、ユーザーにとって検索しやすいシンプルな設計にして、充分な質と量を確保したコンテンツの掲載更新することが、Webマーケティングの重要な成功要因と考えます。
重要なことは、アクセス数を上げるのは、コンテンツそのものであり、これが、Webマーケティングの本質という意味です。最近の傾向としては、一見、見栄えのいいデザイン設計は少しずつ淘汰され、種類も増えている安価なテンプレートでWeb構築することが多いようです。
2)BとCのどちらを対象としたサイトにするかを考えます。
業界や商品の特性、その企業の立ち位置や考え方により、B向けか、C向けかを考えます。
弊社では、Bのアクセス数が弱い場合が想定されるなら、C向けも併行して つくることをお薦めしております。
最終的な成果は、どれだけアクセスしてくれるか、アクセス数が重要になるからです。また、C向けにコンテンツを用意することは、Bに対するディーラーヘルプスにも機能することにもなります。
Cがどんなニーズや困りごとがあって、それでこんなことが解決でき、こんな事例があります、こんな実績があります・・・こういったことをBにも知って理解してもらうことは重要に思います。Cに訴求するコンテンツで必要と思われるものは、そのままBへのお客さま目線で考えていただく、いい機会にもなります。
3)ひとつの企業で、複数の商品特長やターゲット・顧客、流通などが存在する場合のWebサイトのつくり方を考えます。
ターゲットの立場に立って、見やすいか、検索しやすいか、によって大きく2つに分けられます。
①それぞれが一貫性のある場合は、Webサイトはひとつにまとめ、製品ごとにコーナーを分ける
②逆に、まったく一貫性がない場合は、製品ごとに独立したサイトを立ち上げる
4)商品の「認知度」「付加価値」の程度から施策を考えます。
ターゲットは大きく、「認知度」と「付加価値」の程度を軸に、4つに分類すると、行なう施策が明確になります。
①商品は認知されていないが付加価値がある場合
Webサイトは認知・啓蒙を図るマーケティング活動のプラットフォームと位置付け、認知、興味関心を得るコンテンツを掲載し、広告やSP,PRなどからの流入を図ります。
②商品は認知されていて付加価値もある場合
ブランドと付加価値の差別化、オンリーワン化を図ります。他社以上のコンテンツの質と量を確保し、その業界やカテゴリーの第一人者としてのブランディングを図ります。(その世界でNO1のサイトといわれる、ターゲットメディアを目指します)
③商品に付加価値のない場合(別途考えます)
5)複数の検索キーワードでSEO対策を行なう
少数のビックキーワードにSEO対策するBtoCとは違い、検索回数が少ないキーワードが多いBtoBtoCの場合は、ロングテールのキーワードを拾うことで、サイト全体の検索回数を増やします。
6)BtoBtoC は離脱することを前提に対策を打つ
BtoBtoC は高額で難解な商品を個人ではなく会社として購入するため、数回の訪問でCVされることは少ないことが想定されます。その当然(自然)な離脱に対して、カスタマージャーニーの改善、CV資料の充実、ナーチャリングの仕組みなどで どう、対策を打つかを考えることです。
7)マーケティング活動全体の施策の中で Webのあり方を 考えます。
広告・SPにITが加わり、飛躍的に、幅広さと深さをもったマーケティング活動が可能となりました。
それだけに、Webの世界だけを見ていては、部分しか見ていないことになり、 成果も限定されてしまいます。言うまでもなく、Web自体はマーケティング活動のひとつにしかすぎません。
現状の市場の中で、自社の問題点(現状の事実)と 課題(自社にとってのチャンス)を整理してまとめ、
その上で、 「広告」と「SP」などを含めた「マーケティングコミュニケーション」の視点で、どんな施策やツールが考えられ、そのなかのひとつとして、Webで 解決できるのか、出来ないのか、できるとしたら、 なにができるのか(戦略)、 具体的には、どうすればいいのか(戦術)、一連のマーケティング活動の流れを仮設し、 逆も成り立つのか、検証した上で、実行に移ります。
大事なことは、媒体をつくる、ここではWebサイトをつくることが目的ではなく、それで何ができるのかを考えることで、 結果として、評価もできることになります。
WebやMA,SFA(IT活用)となると、専門部署として、それ自体の目的や機能、評価ばかりが話題になりますが、最終的な事業活動のゴールである売上げ貢献から考えれば、事業活動全体の中で、Web視点だけではなく、どんなマーケティング活動を行なうべきか、視野を広くして考える必要があります。
そのための手法をもっと真剣に考える必要があります。