都市ガスというコンテンツはオウンドメディアとして成り立つのか?
「○○はオウンドメディアとして成り立つのか?」という視点で、今回取り上げていくのは「都市ガス」です。
ガスの自由化で電力会社もガスを提供している。
2017年4月に、都市ガスの小売全面自由化になり、電力会社もガスの販売を行うようになりました。電力の自由化で都市ガス会社も電力を扱い、都市ガスの自由化で電力会社も都市ガスを扱うという状況になっているため、都市ガス会社も電力会社も大きな差がなくなり、価格やサービス面での競争が起きています。
既存客を逃さないための施策
競争が起きれば、既存顧客も比較検討をし、他へ移る可能性は高くなります。そのため、既存客を逃さないための囲い込みも必要になってきます。
例えば、東邦ガスが行っているのは、既存客を会員という扱いにしてしまい、その会員だけにお得な情報やポイントを発行して、囲い込むというものです。
会員登録によるWEB会員サービスは、東京電力でも行っています。
家事やくらしに役立つ情報発信
以前も紹介しましたが、料理、洗濯、掃除、子育て、家事効率化、暮らしに役立つコト&コツを紹介しているのが、東京ガスが運営している「ウチコト」です。
コンテンツの内容は、一見、幅広く扱っているようにみえますが、東京ガス社内シンクタンクである東京ガス都市生活研究所の生活者研究より明らかになった生活者のニーズを参考に、お客さまの興味・関心に沿うような情報を発信しているとのことです。
さらに、大阪ガスの子会社である大阪ガス行動観察研究所株式会社で運営しているのは、レシピだけをまとめたサイトです。
ガスか電気なのかは関係なく、「快適な空間の実現」と考えるなら・・・
都市ガス会社も電力を扱い、電力会社も都市ガスを扱うという状況であることを考えたら、一般のお客さんにとっては、ガス会社か電力会社かはあまり関係ないこと。
一般の方にとって、ガスや電気の延長線上にあるのは、「快適な空間の実現」です。つまり、住宅におけるスマートな部分です。
これらのスマートが実現できる部分を、機能や特徴だけを取り上げるのではなく、一般の方にも伝わりやすいメリットを伝えるコンテンツも必要になってくるのではないでしょうか。