家電というコンテンツはオウンドメディアとして成り立つのか?

「○○はオウンドメディアとして成り立つのか?」という視点で、今回取り上げていくのは「家電」です。

家電を紹介するメディアは、すでにたくさんあるのですが、今回は、自社製品の家電をお持ちの企業のケースで考えていきます。

自社製品の家電だからこそ、できる提案、できる情報発信を。

すでにたくさんある家電メディアは、「新たにこんな商品が発売されています。」などのニュース性の高いものが多いです。

その他ですと、「実際に使ってみました。」「こんな時にはこんな家電がオススメ」といった、レビューや提案内容の情報もあります。または、ライフスタイルコンテンツのいちカテゴリーとして扱われることもあります。

これらは自社商品を持たないがゆえ、いろんな会社の家電を自由に取り上げるバラエティさがあります。

ニュース性の分野では、自社商品を持っていない方が優位に働く

その逆で、自社製品の家電があり、それなりに商品数や種類も多い場合はどうでしょうか?

正直、家電の大半は、他を圧倒できるほどの差別化できる大きな特徴はありません。必ず同等品や類似品が存在します。その状況下で情報を発信していこうとすると、新商品・新機能といったニュース性に頼らざるを得なくなってきます。

もちろん、新商品・新機能といったニュース性も必要ではあります。

ですが、商品そのものを主役にして押していくと、メディアとして成り立たせていくには、非常に難しいのです。ましてや、自社商品の縛りがあればなおさら難しくなります。

このような、似たり寄ったりになりやすい分野には、様々なメーカーの家電を比較する情報が最適です。ですが、自社商品を持つ企業には、「他社を扱うこと」に高い壁があるのです。

つまり、自社商品を持たない方が、比較情報も出しやすいですし、新商品・新機能といったニュース性の分野でも、優位に働きやすいのです。

自社家電だからできる、トータルな提案や、メンテナンス情報。

自社製品の家電があり、それなりに商品数や種類も多いのなら、ニュース性の分野をメインにするのではなく、自社家電だからできる、トータルな提案やメンテナンス情報で、オリジナル性を高めましょう。

提案も、要望に対する回答だけではなくて、自社の家電同士だからこそ生まれる相乗効果まで伝えられるといいです。

メンテナンス情報は、自社家電に絞り込んでいるから、発信できる内容です。

多くの方は新規客にばかり目が行き、購入前に必要な情報ばかり発信したがります。ですが、長く使う商品の場合、性能を維持し長く使ってもらうといった既存客に向けた情報も、新規客にとっては決め手の一つになります。

メンテナンスにも「ここまでは自分でもできること」「ここからはプロに頼んだ方がいいこと」というように、ピンキリあります。自分でもできるレベルを伝えることで、メンテナンスの重要性や、出張修理などのアフターサービスに対する価値も高まります。