オフィス家具というコンテンツはオウンドメディアとして成り立つのか?
「○○はオウンドメディアとして成り立つのか?」という視点で、今回取り上げていくのは「オフィス家具」です。
オフィス家具に関するオウンドメディアは、商品系?働き方系?
オフィス家具を取り上げたオウンドメディアの切り口には、大きく分けて2つになるのではないでしょうか。
- 商品が中心となり、その機能・性能を深く伝える内容。
- オフィス家具の枠を越えて、オフィス空間や働き方が中心となった内容。
1はどちらかと言えばカタログに近い内容です。良くも悪くも商品ありきの情報になります。
2は、「働き方」という今注目されている切り口でもあります。自社商品という縛りがあると大変ですが、自社商品の枠を超えることで、より魅力的な情報を届けることができます。
商品が中心となり、その機能・性能を深く伝える内容の例
1の例を挙げると、こちらのメディアサイトです。
運営しているのは、文房具メーカーであるコクヨグループのコクヨS&Tです。
「学び・働き・暮らしにひらめきや新しい発見を提供する」ことをコンセプトにしているため、10~50代の男女に向けて、オフィス家具だけでなく、文具や雑貨のニュースも取り上げた情報サイトになっています。
商品情報が中心ですが、下記のように、豆知識やイベント情報なども掲載されています。
オフィス家具の枠を越えて、オフィス空間や働き方が中心となった内容の例
2の例を挙げると、こちらのメディアサイトです。
こちらも、文具やオフィス家具を製造しているコクヨが運営しているサイトです。文具・オフィス家具の枠を越えて、オフィス空間やそれを実践したリーダーのインタビューなどの「働くしくみと空間」について伝えています。
そして、もう一つ、オフィス家具の製造・販売がメインの事業でありながら、「働き方」を切り口にしたオウンドメディアがあります。
こちらは、オフィス家具の製造・販売に加え、空間に関するコンサルティングやデザインをてがける岡村製作所(オカムラ)が運営しているサイトです。
2の例はどちらも、商品を直接取り上げているものではありませんが、メインの事業にもつながるものになっているので、理想的なオウンドメディアサイトだと言えます。
サイトの中身をどう考えるか?
1の商品を中心とした切り口を深掘りしていくなら・・・
オフィス家具を決めるにしても、それぞれの会社の予算やつくりたい環境がありますので、数学のような決まった正解はありません。また、たくさんあるオフィス家具の中でどれをどのように選べば良いのかわかりません。そういった背景を踏まえると、商品の単品情報だけでなく、全体のコーディネート例などが一目でわかるような情報もあると良いでしょう。
「事例の空間に、どんな家具が使われているかがわかり、その家具の詳細情報までわかる。」
メディアサイトとしてつくりあげていくにはかなり大変かもしれませんが、そこまでできるとすごく役立つ内容になります。ただし、自社商品だけにこだわる場合は、それなり商品数がないとできません。
そもそもオフィス家具は、必ずなければならないものでもなく、効率良く働くとか快適に働くとか、事業のプラスになるために購入するもの(投資)ですから、商品の情報だけでは購買促進にも限界があります。
そういった点から考えると、2の働き方が中心の場合は、まだまだ可能性が十分にあります。
現在、オウンドメディアとして存在しているのは、上記で紹介したような、「大企業」「都会」など、少し先端を行く働き方や空間が、中心になっていますので、
- 中小企業向け
- 業界別
- SOHO(自宅での仕事場)
などを切り口としたオウンドメディアは十分に考えられます。